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「張り込みも三日までなら頑張れるけど、もう一週間だもんな。犯人もさっさとあやしい行動をとってくれればいいのに。ただし俺たちの張り番じゃない時に。なっ?」 「まだ犯人じゃなくて容疑者ですけどね。僕は張り込みは嫌いじゃないですよ。容疑者が何もしないでいてくれれば、ですけど。だけど、ただずっと座っていると、体が固まっちゃいますよね」 二人はレンタカーの車内で、無理やり体を伸ばしてストレッチした。張り込みには、警察車両では目立ってしまうため、街に溶け込む小さめのレンタカーを借りているのだ。 「まっ、昼間の張り込みは気楽だな。犯人(ホシ)は今まで、夜にしか犯行に及んでいないからな。昼間に出かける場所はコンビニくらいだろ?」 「そうですね。夜の闇に紛れて、後ろからバイクで忍び寄って、一人歩きしている女性の鞄を引ったくる……。それが犯人(ホシ)さんの今までの手口です」 「犯人(ホシ)にサン付けする必要はないだろ」 「いえ、いくらほぼ犯人だとしても、まだ逮捕前ですからね」
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