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2人目 ピョル町の勇者
そういえば先程言い忘れていたが、王様は子供じゃない
一応40代後半のおっさんだ。
不清潔で臭い只のおっさんだ。
街中歩いてたらJKが、100人中1000人避けて歩くくらいの汚さだ。
風呂が嫌いとか猫みたいな事を言って、
月に一回風呂は入るか入らないかくらいだ。
今度は、ピョル町で痴漢を剣で倒し銃刀法違反で捕まりかけた勇者だ。
「王様お目にかかれて光栄です。」
お目にかかるだけで目やにが増えそうだよな。
「おう!すげーな痴漢撃破」「わしにはできんわ」
そりゃそうだ。お前は、痴漢撃破する側じゃなくて撃破される側だろ
「王様つまらない物ですがどうぞ」
勇者の出したのは、『伝説の宝剣エクスカリバー』だ。
「異世界から取って参りました。エクスカリバーでございます。」
「なんだってエロスカピバラ?」
お前の耳はどうなっているんだ?
都合の良いように変換されすぎだろ。
「エ・ク・ス・カ・リ・バ・ー」
しっかりと勇者が聞こえるように言う。
「あぁエクスカリバーか。切れ味は如何ほどか?」
「えぇぇっとですね・・・」明らかに戸惑い始めた。
だってどう見てもレプリカのオモチャだもん。
「そうです。王様の身の危険が生じぬよう少し切れ味は悪めでございます。」
切れ味悪めというか0だと思うぞ。
「流石わしの身の事も考えた心使い!お主にわしのマントをやろう。」
え!垢だらけの養豚場の臭いがするそれを!
「ありがとうございます。」勇者が涙を流す。
絶対それ羽織らないでね。
羽織った時点で、痴漢呼ばわり確実だから。
「パサッ」羽織ったー\(^o^)/オワタ
「ようこそマヌーケファミリーへ」王様が笑いながら言う。
私が青ざめる。
こんなのがもう一人増えたら私の手に追えないんだが、
そもそも一人でも追えてないし。
「感慨なお言葉ありがとうございます。一生このマントは洗いません。」
アイドルとの握手会の後のヲタクか。
多分洗っても何も効果ないと思うから洗うだけ無駄だよー
「よし次」覇気のあるようで無いような王様の声がした。
王様への献上品の贈呈式は、まだまだ終わりそうに無い。
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