透明な君へ

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『ついたよー』 目の前が急に明るくなり、私は目がくらんだ。 真っ暗な夜空に光る、オレンジ色の暖かい光。 白い木馬やかぼちゃの馬車。 あのとき、憧れていたメリーゴーランドが 何故か目の前に現れた。 ゆったりとした でも楽しい気持ちにさせるワルツに合わせて 木馬たちは楽しそうに回っていた。 『ここは…?なにこれ?夢?』 『ははは、ま。いーじゃん。乗ろうよ?』 金髪の男の子が私の前に手を差し出した。 どうせ夢なら… 私はその手を恐る恐る握ってみた。
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