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「長治さん。こんにちは、いかがですか」
「おじいちゃん、最近はとても食が細くなりました。1日かかっておかゆを一杯入れるのがやっとです。どんどん痩せていくし、なんか本当に弱々しくて見ていられません」
春子さんが辛そうに答える。
「確かに衰弱は進んでいますが、まだ呼吸や脈はしっかりしています。突発的なことが起きないとは言えませんが、でもまだ一月ぐらいは大丈夫だと思いますよ」
「斉藤先生ありがとうございます。来月になれば今年の新米が採れるんで、おじいちゃんお米が本当に好きだから、なんとかそれを食べさせてあげたいのです」
「まあ私もなるべく多くここに来て点滴でもするようにしますから、春子さんもしっかりお世話をしてあげてくださいね。これはもう本人の気力の問題ですから、なるべくおいしいものを食べさせるというのはとても良いと思いますよ」
「先生、よろしくお願いします」
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