レンくんのおむかえ

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レン君はびっくりです。 「ダメだヨ。パパがまっているようにいったんだよ」 「大丈夫。おもちゃたちが使っている道を通って行くから 何もこわいことはないよ」 それを聞いたレンくんはパパをおむかえに行きたくなりました。  ママは台所でご飯を作っています。 レンくんはそうっと長ぐつと水色の自分の傘を 玄関から自分の部屋へ持ってくると 「クマくん、じゃぁいこうか」 と言いました。 するとクマくんは 「うん、だけどレンくんどんなにおもちゃたちに 話しかけられても話したらダメだよ。 おもちゃたちは人間の子どもとあそぶのが だーいすきなんだ。 だからお返事をすると ずーっとおもちゃの世界で あそぶことになるよ、わかった?」 「うん、ぼくだまってる。 だって、ねんちょうさんだもん」 それを聞いたクマくんはうなずいて レンくんが作った積み木のお城の前に レンくんのじょうききかんしゃを置きました。 そしてじょうききかんしゃをにつながれた 一番前の箱の中にブロックを詰め込むと その後ろの座席にクマくんは座りました。 そしてその後ろにレンくんが座りました。  「じゃぁ、レンくん。かさを開いて。 かさのビニールぶぶんは水色だけど いちぶ透明だよね。 そこから周りを見れるから楽しんだらいいよ。 そして姿を隠してくれるからね」 そうクマくんは言うと前の箱からブロックを 一つ取るとじょうききかんしゃの煙突に 入れました。 するとしゅぽぽぽぽぽと、じょうききかんしゃが 動き始めました。 それと同時に、積み木のお城の扉が開きます。  「しゅっぱつしんこう!」 いつのまにか運転士さんの帽子をかぶったクマくんが そう言うと、じょうききかんしゃは扉の中へと 入って行くのでした。
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