レンくんのおむかえ

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「あそぼうあそぼうあそびましょう」 クマくんはひっしになってブロックを じょうききかんしゃの煙突に入れました。 じょうききかんしゃは、しゅぽーっっっと ガシャガシャガシャガシャそくどをあげました。 「レンくんトンネルの中にはいるからね」 そのとたん、辺りがまっくらになりました。 レンくんは傘をほうりだし、 クマくんにしがみついていっしょうけんめい パパ、ママと心の中でさけびました。 「大丈夫だよ。レンくんほら、トンネルをぬけるよ」 そうクマくんに言われてレンくんは前を向きました。 前のほうに淡い光がみえています。 レンくんはほっとしました。 「あ、レンくん。眠ったらだめだよ起きて。 落ちちゃうよ、レンくんしっかりして。レンくーんっ」 ・・・・・・ 「レン、レン。パパが帰ってきたわよ」 「いいよ。ぐっすり眠っているようだから ベッドに運ぼう」 ぱちり。 レンくんは目を開けました。 そして起き上がってキョロキョロと 辺りを見わたすと、そこは自分のへやでした。 「おや、レン。起きたのかい、ただいま」 「パパ?ぼくパパをおむかえにいこうとしたんだよ。 そうしたらじょうききかんしゃからおちてね」 するとパパがレンくんを抱き上げて 「そうかそうか。ありがとうな。 でもそろそろご飯の時間だから傘と長ぐつを 片付けよう。 今日のご飯はハンバーグだぞ。 その後におもちゃたちを片付けような」 レンくんははぁいとお返事しました。 後ろを振り向くとぬいぐるみのクマくんが へやのまんなかでじょうききかんしゃによりかかっていました。 了
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