Goodbye Happiness -24-

10/26
前へ
/26ページ
次へ
10. " Incomprehension 理解不能 "  今それが現実のものとなり、育は私と上司の元奥さんと 二股していること。  直近で起きたこと全てを、てっちゃんにぶちまけた。  「てっちゃん、私のこと軽蔑するよね?」  「いいや、とは言えないねぇ・・後輩!」  「だよね?」  そう言いながら、私はしょんぼりと項垂れて見せた。  「今になって気持ちが切れたのにはなんか理由があんのか?」  「うんっ、子供ができたの」  「それなら逆だろ? ふつう。復縁してもらえ。  相手はそれを知ってもまだ今のまま・・考えるって言ってんのか?」  「育には妊娠のことは話してない・・し、話すつもりないんだぁ~」  「なんでだよ?」  「うん、なんでかなぁ~虚しさ?」  「しかし、育ってモテんだな。すぐにそんな女ができるなんてな。 あれかぁ、元旦那が別の女抱いてるからか?」  「そだね、一番大きな理由はそれかな。だけどそれだけじゃないのかも。 よく自分でも分かんない・・けど、復縁の先に幸せが見えなくなって しまったからっていうのが一番の理由かな」  「はーん、俺にはさっぱり分からんね。  認知だけでもしてもらったほうがいいぞ 」  私は首を横に振った。  「認知もしてもらわない。そもそも子供のことは言いたくないんだ」  「お前、それじゃあ、子供が可哀そうだろうが。 お前はそれでいいだろうがよ」
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

240人が本棚に入れています
本棚に追加