Goodbye Happiness -24-

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5. " Patience 忍耐 "  私のほうも他人事(ひとごと)ではなかった。  結局復縁の可能性は残してくれたものの、夫は私と一度離婚して 今回のことに決着をつけると宣言してきた。  異論を唱えられようはずもなく、私たちもほどなくして離婚届けを出した。  そして私は実家に帰され、育との再出発を目指すことになった。  私は育に『もう一度振り向いてもらえるように頑張るから、あなたの 身の周りのお世話はこのまま続けさせてほしい』と願い出た。  夫のいない時間帯を見計らって食事、洗濯、掃除、諸々の雑用 などをこなす為、ほぼ育のいない平日は毎日彼の家に通った。   育は前もって私に宣言していた。   「離婚したあと、俺が他の誰かと付き合うということもあり得るかも しれないがそういうことがあっても、俺のところに通って来れるのか?」 と。  私は答えた。  「構いません。またあなたに振り向いてもらえるよう、頑張ります」 と。  こんなふうに私は、育が他所で誰と何をしたとしても文句は言わないと 約束し、再構築を考えてもらえることになった。  最低でも3年は頑張ろうと思い、育の気持ちが戻ることを 待つつもりでいたのだけれど。  夫は前もって宣言していた通り、よその女性と付き合うようになった。  しかも相手はあの憎んでも憎み切れない石野の元妻、さとみさんと、 だった。      
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