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上京してから、琥珀とはあまり連絡を取っていなかった。仕事に夢中だった。しかし、一年経ったから久々に話したい。思い出を語り合いたい。そう胸を弾ませていた。
家に辿り着き、鍵を開け、扉を開けた。
「ただい──!!!」
「お帰りなさいませお嬢様ァ!!!」
!??!!?!?!?!??!!?
「ファッ!!?」
瑠璃子は後ずさる。活気のある声。誰かと思えば──
「えっ コッ琥珀!?」
「はいぃ! 一年ぶりでございますね!!」
「なんでここにいるのです!?」
「だって一年ですよ!? 一年!! 記念の日ですから、会いたいに決まってるでしょう!!」
「実家から何キロ離れてると思ってるんですの!?」
まさか実家を飛び出し、東京の家まで来るとは………。はああっとため息をつきながら、家に入って扉の鍵を閉める。
「セキュリティきちんと行なってますね〜」
「そりゃしますわよ」
「いつも僕が家に帰ったとき、鍵閉めてますからね。英才教育ですね!」
「そのぐらい常識ですわ……てか、なんで鍵開けれたんですの?」
「合鍵で開けました」
「いつ作ったのですの!? 怖いですわ!!!」
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