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「りく、またあした。いっしょにあそぼう」
だいくん、変なの。
僕に明日が来ないこと知ってる癖に。
今日だけだって知ってる癖に。
最後の最後に意地悪するなんて。
クラスのみんなにバイバイしたらきっと涙が止まらなくなっちゃうから、そっとクラスを出た。
死神さんと一緒に園庭を横切り正門を潜ると、そこで僕を待っていたのは。
「じいちゃん、ばあちゃん。なんで?」
びっくりして目を丸くした。
「彼からね、りくがひとりで寂しいから、迎えに行って欲しいって頼まれたの」
「ごめんな、じいちゃんもばあちゃんもりくを守ってやることが出来なかった」
涙を流しながらじいちゃんとばあちゃんにぎゅっと抱き締められた。
「ぎゅっとされるの、こんなにあったいかいんだね。こころがぽかぽかするんだね。ママにぎゅっとされたことないから。りく、わすれちゃった」
えへへと照れ笑いすると、なぜか、おじいちゃんとおばあちゃんの涙が止まらなくなくなってしまった。
一歩前に踏み出すと綺麗なお花畑がどこまでも広がる景色に変わった。
「俺の役目は本当はここまでなんだけど、最後の最後まで面倒をみるってお前のじいちゃんとばあちゃんと約束しちまったから、新しい家族を見付けたら、また迎えに来る。だからここで待ってろ」
「うん、わかった。しにがみさん、ありがとう」
「礼はいちいちいらない。背中が痒くなるんだ」
死神さんが照れて真っ赤になっていた。怖そうな外見と違い、死神さんはとってもとっても優しかった。
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