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そして、いつも通り応接室でお茶を淹れてもらって一口飲むと、シャロンが扉を開けて入ってきた。
「おはようございます、エフィ様!」
「おはよう、シャロン。今日も可愛いね。」
今日のシャロンは、ストレートな真っ白に輝く長い銀髪を編み込みをしつつハーフアップに、黄緑色を基調としスカートの裾に深緑の二層のフリルがあしらわれた、ひざ下ぐらいの可愛らしいワンピースだった。
金色の瞳引き立たせるようなブラウンのアイシャドウと、オレンジに近いグロスで薄くメイクしている。
うん、とっても可愛い。
「お褒めの言葉ありがとうございます。」
少し微笑んでお辞儀をする彼女に見惚れていると、彼女が隣に腰掛ける。
すると、ラベンダーの優しい香りがふわりと香る。
先程までアロマでも焚き染めていたのか、いつもより強い香りがした。
集中力が高まるからといつもシャロンはラベンダーの香りを纏っている。
夢で感じたあの甘ったるい臭い香水ではない。
少し忘れかけてきた夢の内容を思い出して、思わずシャロンの細い腕を掴んだ。
「エフィ様?どうされましたか?…少し顔色が優れないようですが。」
「!…ごめん。」
まだ眩暈や吐き気はしないものの、嫌な汗が幾つも流れていくのを感じている。
シャロンの存在が不安で仕方なくなり、彼女の腕を離し、今度は抱きしめた。
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