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高校2年4月。
始業式を終え、リサは友人たちと2年C組の前の廊下で話の輪に加わっていた。
「同じクラスになれてよかったね」
「ほんと!1学年9クラスもあるだもん。今だに知らない人も多いからどんなクラスかってドキドキだったよ」
「そうそう。同じ学年でも1階と2階に分かれてたから1年経っても見たことない人もいるもんね」
「このクラスは結構知ってる人多いからホッとするわー」
リサはそんな会話にニコニコと相槌を打っていた。
「そういえば担任のさー…」
話し上手なアヤからは次から次へと楽しそうな話題が出てきて話が途切れることがない。
リサはふと、隣のD組の前で話している男子たちを見た。
3人くらいの男子が集まって話している中に、ちょっと背の高い、背筋がスッと伸びた男子がいた。顔立ちのはっきりしているその男子はスマホを見ながらも口元に笑みを浮かべ、他の男子と楽しげに話している。
(かっこいい人だなぁ)
リサは思わず見惚れていた。
すると視線を感じたのか、その男子はスマホから顔をあげリサの方を見た。
彼と目が合う
その瞬間、リサの下腹部の奥の方が疼き、ジュンと潤った。
リサは慌てて視線を逸らしたが、この瞬間に初めての経験をしたのだった。
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