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(えっ?なになに、私どうしちゃったの?やだ…)
リサは下着の中が熱くなっているの自覚して慌てていた。
するとアヤが
「リサ、何見てんの? あっ!ひーちゃんだ!ひーちゃーん!」
ひーちゃんというのはアヤの彼氏だ。
ひーちゃんはアヤに気付くと大きく手を振った。
すると一緒にいた友人たちが言う。
「アヤの彼氏の横にいるのは青山君じゃない?やっぱかっこいいよね」
「うんうん」
「あぁ、仁か。あのモテ男ね」
「アヤは中学も一緒なんだっけ?いいなぁ」
「そう?ひいちゃんの方がうんとかっこいいけど!」
(青山?仁?モテ男?なんのこと?)
リサはアヤに聞いた。
「アヤ、それってあの背の高い人のこと?」
「ふっ、リサは…」
アヤは母親の様な目でリサを見た。
「えっ?青山仁のことを知らないの?」
友人たちは驚きを隠さない。
「仁のことを1年間知らなかったなんてあんたくらいかもよ。まぁリサは授業終わるとすぐ絵を描きに美術室に行っちゃうもんね」
リサはちょっと不器用というか、一つのことに一生懸命になってしまう性格でアヤはそれをよくわかっていた。
「青山仁はね、中学から一緒なんだけど成績もそこそこいいし、剣道部でも活躍中。性格は落ち着いてるんだけど、そこが良いらしくてモテるんだよ。だのに今まで彼女を作ったことがない!今まで何人からも告白されているのにね」
「そ、そうなんだ。すごいね…」
リサが感心していると、始業のベルが鳴った。
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