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あとがき
この世の中が、もっと良くなれば――。作品を書き出すきっかけは、いつだってこの一言に尽きます。無名の個人が何を書いても、何も変えられないかも知れない。けれど、いつも書かずにはいられなくなるのです。特に、こんなおかしな世の中ですから。『新世界には空がない』と同様、ハッピーエンドを迎えるということには、どうしてもなりませんね。
今回のテーマは『常識』ということで、この本当に便利で厄介なものを、白雪姫という童話をモチーフにして、伝えたいことを表現してみました。新訳ということで、ああ、こういう白雪姫もあるのだなと楽しんでいただけたら幸いです。作者が何を伝えたかったのかを考えていただけたなら、もっと幸いです。お話の最後には鏡は割れてしまいましたが、この現実には、きっと鏡が……おっと。でも、童話という形はストーリーに制約があったり、読者層が制限されたりしていて、そこは難しいところでしたね。勉強になりました。
最後に、かわいらしい表紙絵は、もくの木様に描いていただきました。終始親切に対応してくださって、この場を借りて、お礼申し上げます。
それでは、またお会いできる日がありましたら。
みなさまが良く生きられることを願っています。
2021年9月 白横町ねる
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