お迎えの時間

4/8
前へ
/8ページ
次へ
 振り返ると、南さんがニコニコ笑っていた。 「ちょうど良かった。手伝ってくれない?一人で困ってたのよ」 「いや、私、お迎えが…」 「大丈夫、大丈夫。すぐ終わるから」  彼女はそう言うと、半ば強引に私を給湯室に連れて行った。 「そこの湯呑み、お盆の上に並べてもらえる?」  テキパキとお茶を淹れる用意をしながら、彼女は私に指示をした。  仕方がない。  私は黙って、彼女の言う通り湯呑みを並べた。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加