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家につくと、先にお風呂を済ませ、夕食の準備だ。
愛南と2人、1玉のうどんに卵と乾燥わかめを少々。
さっと煮たら出来上がり。
「うどん出来たよ、愛南の大好きなうどん!食べよ!」
「うん!」
「ねぇ あいな。いつも正也君と大都君が出てくるよね」
「だって、なかよしだもん。あとね、みわちゃんと、ゆうちゃん、
ひろちゃん、まなちゃん……」
「いっぱいだね」
「うん。でも、おとこのこは ふたり!」
うどんをもぐもぐしながら話すから、口のまわりやら、テーブルやら、
汁が飛んで汚い。
「あい!ごっくんしてから!」
愛南の話に良く出てくる 正也君と大都君。
実はどんな子か、私はよく知らない。
お迎えの時に、近くにいる子に
「バイバイ」
って言うくらいだし、
それが誰だかわからない。
ママたちには
「こんにちは」
っていうくらいだから、
誰のママかも全然わからないし、どうでもよかった。
ママ友なんて面倒くさいし、
おしゃべりなんかしないで、早く帰りたい。
今までもそうしてきた。
立ち話をしている他のママたちを横目に
ささっと愛南の手をひいてくる。
でも最近、話に男の子が登場するようになって、
もしかして愛南はどっちかが好き?
とか気になったりしている。
「愛南は好きな子いるの?」
「いるよ!まさやくんと だいとくん!」
そっかぁ
あるあるだな、2人っていうのは。
明日、どんな子か、ちゃんと見てみよう。
「あい!はみがきしなさい!」
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