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「帰蝶が煩くてな。お前を返してくれないと夜中に忍び込んで寝首をかいてやる、などと抜かしてこの俺を毎日脅しに来る。これではおちおち眠れんからな。早く顔を見せに行ってやれ。」
「あ、ありがとうございます!でもあいつ……信長様にそんな事を?すみません!俺が代わりにお詫びします!」
ガバッと音が出そうなくらいの勢いで蘭が頭を下げると、信長は帯から出した扇子をヒラヒラさせた。
「早く行け。俺の気が変わらん内にな。」
「はい!何かあったらすぐに駆けつけますんで!失礼します!!」
また音が鳴りそうな程大袈裟にお辞儀をすると、蘭は大広間から出ていった。
「まったく……何故この俺が蘭丸なんぞに気を遣わんといかんのだ……」
今度は盛大に息を吐いた信長であった……
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