兄の後悔

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――― (前田利家しかいないだろ!ってか利家って織田の家来だったの?あれ?でも確か秀吉がサルって呼ばれてて前田利家がイヌって呼ばれてたって何かで見たな。じゃあその名付け親って信長……?) 「ちょっと!蘭、聞いてる?」 「蝶子。ナイスだ、お手柄だぜ!」 「はぁ?」 「前田利家は後に秀吉の重臣になるんだ。今殺しちゃいけない人物だって事だよ。よしっ!今すぐこの事を信長に言わないと!悪い、蝶子。俺ちょっと行ってくる!」 「え?あ、ちょっと!蘭!折角休みもらったのに……」 「すぐ戻るから!」 言うが早いか、蘭は既に廊下に出て走り出していた。 「……まったくもう…あの歴史オタクが……!」 蝶子の呟きはちょうど吹いてきた風に遮られて、静かに消えていった…… .
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