待ち伏せボーイとうんざりガール

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 ドアが閉まった後、ヤツはもう一度振り返り、また手を振った。  そして屈託なく、笑っている。  こんなに愛想のない私に対して、どうしてそんな風に笑えるのだろうか。ヤツが私に執着する理由が、まるで分からない。  けれど、ヤツの姿を私が見たのは、この日が最後だった。  この日を境に、ヤツの待ち伏せはぱたりと止んだ。
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