待ち伏せボーイとうんざりガール

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「この炎天下で足止め食らってるほうがしんどいから」  そう一言言い残し、私はさっさと駅の方へと歩き出した。もう限界だ。  けれどやっぱり、ヤツは後をついてくる。  結局、今日もまたいつものパターンだ。 「分かった分かった、とりあえず電車乗ろう。アイス要らないなら、俺二本とも食べちゃうよ?」  外袋を破り、水色ソーダ二刀流!と、何故だか決め台詞っぽくヤツは後ろで叫ぶ。けれど全然様になっていない。  どうせなら、あっという間に溶け出したアイスが持ち手の部分まで垂れてきて、手がべとべとになればいいのに。それで困ればいいのに。  我ながら性格が悪くなったものだ。でも、それもこれも全てはヤツのせいなのだ。
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