ヒーロー⑵

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ヒーロー⑵

「っん‥」 ベッド横の窓から朝日が差し込み眩しくて目が覚める。 時計を見るともう6時をむかえるところだ。 俺はバスケ部だから朝練に行くため起床する。 自室を出て同室者を起こさないようにシャワー室に向かった。 シャワー室の鏡で自分の顔を眺めながら先ほどの夢を考える。 久しぶりに俺が小さい頃に父親と約束した夢を見た。 父親はその約束をした日に事件に巻き込まれ帰らぬ人となってしまった。 父親は警察官だった。 周りからはとても慕われてて信頼されている警察官だった。 俺もそんな父親が大好きでいつも事件を解決して笑顔で帰ってくる父親にたくさん事件の話を聞いていた。 そんな大好きな父親と初めて約束を交わらせた日に亡くなるなんて思いもしなかった。 父親が亡くなった日から、俺は泣かずに悲しんでいた母親や兄弟を励ましてきた。 『ゆう困ってる人が居たら助けるんだよ。泣いてる人が居たら助けるんだよ。』 『ゆうはパパの子だからな!』 「ー‥っしゃ!」 ずっとずっと信じてきた言葉。 大丈夫大丈夫俺なら出来る。 そう唱えながらシャワー室に入った。
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