映画鑑賞

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映画鑑賞

「それではこれから藤棚高校映画部の合宿を始める」 テレビの前に立った先生がそう言うと、全員が「よろしくお願いします」と、頭を下げた。 浅野先生は藤棚高校に赴任してきて今年で3年目だけれど、映画部の先輩たちからの信頼があるので、自然と背筋が伸びた。 「この10日間の合宿で、短編映画を1本作成してもらう」 そう言いながら、浅野先生が合宿スケジュールが書かれたプリントを配ってくれた。 最終日には《発表会》とだけ書かれている。 たった10日間で、自分たちだけで短編映画を作る事なんてできるんだろうか。 「この合宿は歴代の先輩たちもやってきたことだから、君たちにもきっとできる」 あたしの不安を払しょくするようにそう言う先生に、ホッと息を吐きだした。 「それに、あくまでもこれは練習だ。どこかに発表するような作品とは違う。とにかく作り上げる力を付けるための合宿だと思ってほしい」 浅野先生の言葉に祐里がうんうんと頷いている。 俊和目的と言いながらも、一応はちゃんと部活をする気でいるようだ。 「これから隣の部屋に移動して、先輩たちが作成した作品を見てもらう」
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