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時峰×泉
5月の夕方、薄暗くなってきた空の下、キャンドルをあしらった数々のオレンジ色の照明がみんなの笑顔を優しく照らしはじめる。
緑に囲まれた隠れ家的なレストランのガーデンパーティー。爽やかな風が、みんなの笑い声を舞い躍らせている。
「カンパーイ!」
堤さんの声にみんなが続き、いくつものグラスが合わさる音が響いた。シャンパンをひと口飲み、大きな拍手と「おめでとう」という言葉が飛び交えば、クラシックだったBGMが、ジャズミュージックに変わる。
グラスを一気に空けた堤さんの横で、ドレスアップした小宮さんと南条さんが、顔を見合わせている。小宮さんのあの大照れ顔はよく見るけれど、南条さんのあんな優しい顔は初めて見たなと思いながら、俺は置いたグラスをもう一度口に運んだ。
「幸せそう」
隣に立っている先生が、まるでその幸せが伝染したかのように優しく微笑む。
「そうだね」
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