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「うんうん話を聞いてくれてたからって自分のことが好き? どれだけうぬぼれ上手なんですか? 勝手に勘違いしてただけで相手のことひどいなんて、よく言えますね?」
「は? キミ、だれ……」
「ていうか、看護師さんだからこういう性格だろう、ってバカにしてます? 今時そんな偏見持ちな人いるんだ? 的外れもいいとこっていうか、古いですよソレ。外見や職業とか男や女でイメージ押し付けないで、ちゃんとひとりの人間として見るべきでしょ?」
古賀っちは、ネクタイでもひっぱられているかのような顔をして、たじたじになっている。ごもっとも……ごもっともだけど、妹よ。
「あ、あーちゃん、そのへんで……。ていうか、もしかしてけっこうお酒飲んだ? 何杯……」
「わかんない、数えてない」
あぁ……さっきからの暴走、合点がいった。あーちゃんはお酒を飲んでもあまり顔に出ないし強いほうなのだけれど、ある一定量を超えると急に無敵になるのだ。誰に似たのか……。
「ていうか、小宮さん、この人いったい……」
「あなたに彼女がなかなかできない理由、言葉の端々から伝わってきました」
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