南条×小宮

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「やだ! 梅原ちゃん! 来てくれたの?」 「はい、堤課長から連絡が来て、サプライズ出席してくれって言われました。ちょっと遅れちゃってすみません。でも小宮さん、とっても綺麗で幸せそう。それに、痩せましたね」 「そう言ってくれるの、久々に会う梅原ちゃんだけよ」  本当に久しぶりだから、素直に嬉しい。プレゼントのミニブーケを受け取り、私たちは握手した手を何度も縦に振る。梅原ちゃんは羽島課長や古賀っちとも挨拶をかわし、三浦さんやうちの妹とも紹介し合った。 「あ、そうそう、小宮さん、そういえば旦那様は?」 「え……あ……今、他の人と話しているみたいで」  きょろきょろすると、少し離れたところで、南条さんはまだ堤課長と一緒にいた。さっきの梅原ちゃんの大声に気付いたらしく、こちらを指差して頷き合っている。もしかしたら、こちらに来るのかもしれない。 「ていうか、聞いてくださいよ、小宮さん。堤課長ったらひどいんですよ? 旦那様がどんな人で何繋がりなのかは内緒で、来てのお楽しみって言われたんです。お互いサプライズでいいだろう、って」 「へぇ……そ……そうなんだ」
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