第7話 大掃除

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 それはさておいて、暗くなる前のほうがいいだろうと倉じいが言ったから、大掃除の締めくくりとして、全員で写真を撮ることになった。  呉本くんが道具を用意している間、私たちは撮影場所と立ち位置を考える。 「場所はこのへんかな?」 「え、向こうじゃない?」 「でも、それだと後ろの植物が一致しなくないかな」 「昔と地形が変わってるのかもしれないわよ」 「え、これってそんなに古い写真なの?」 「陸くんが考えてる地形の変化とは、ちょっと違うんじゃないかな」 「別にそこまで忠実に再現することはないだろ。今の勿忘荘で、いちばんいい位置で撮ればいい」 「おぉ、さすが倉じい。じゃあ、それでいこう!」 「でも、いちばんいい位置ってどこ?」 「確かに……」 「そ、それは、四季さんが決めたらいいんじゃないですか?」 「そうね、莉亜ちゃんの言う通りよ」  少しだけど私も、こういう会話に参加できるようになった。  私だってちゃんと成長しているんだと、自分で自分をほめたい。 「じゃあ、ここなんてどうかな」  四季さんが示したのは、勿忘草が植えられている一画だった。  さすが四季さん。やっぱりこれは外せないよね。
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