狂宴

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「なんと……」 と呟きを漏らす堂萬の目線は女の美貌、よりも素晴らしい貢ぎ物に熱く注がれていた。これだけあれば、暫く呆けていられる。 荷台の傍には痩せて病人のような江滝がいたが、それにいたわりもせず、よかろう、と堂萬は堂々とした態度で告げた。 「話には聞いておる。睡蓮、哀れな娘。魔物に手足を奪われて、千人の男の精を吸わねば手足が生えぬと聞き及んでいた。余で良ければ力を貸そう」 「ああ、なんと光栄なことでございましょう!抱いて、抱いてください、哀れな女に施しを!」 そう、睡蓮が言えば江滝が荷台から睡蓮をおろしてやり、抱きかかえて王の元へと連れて行く。 するともう一人、黒い衣を着た間抜けそうな男が荷台の後ろから現れて。しずしずとついてきた。 むせかえるような花の匂い。桃色の着物がはだけると、しっとりとした白い肌、小ぶりの乳房が現れた。 近づけば近づくほどに、その女。異様な事に堂萬、勘づく。 髪は白髪、小さき顔、目を見た途端にその大きな目に吸い込まれる。 美しい。のか。おぞましい。のか。 わからない。 堂萬の頭でなにかが、この女は異様だと警鐘を鳴らしている。 それなのに。 朱い唇がにやりと笑って、ちろりと舌が出て。 「陛下」 そう言うと。 もう抗えないのである。 ああ、美しい。 そんな風にしか思えなくなるのであった。 だから堂萬。だらりと鼻の下をのばして手を伸ばしてその女を江滝から受け取った。 「ああ、陛下。陛下あ……抱いて……抱いて……」 「よしよし、抱いてやろう、抱いてやろうに」 そう言って堂萬は椅子に座り、早急に性器を取り出した。そして睡蓮の薄桃色の着物を乱暴に剥ぐと、早急に睡蓮を己の肉棒で串刺しにした。 「ああ……!」 睡蓮がのけぞる。 膣が締まる。 匂いがする。 花の匂いが。 堂萬の精が。 一気に四散した。 「ああ……!」 次に睡蓮が声を上げた時には、その音は確かに男の声音であった。
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