波久礼銀太は左目で闇を見ている③ 病はどこからやって来たのか？

G孤虫症

G孤虫症——。

G孤虫（Gこちゅう、学名：S）が人に寄生する事で起きる、感染症の病名。

G孤虫は、裂頭条虫目裂頭条虫科に属する条虫の一種である。
サナダムシの仲間と言われている。
人に感染し、致死的な寄生虫感染症とされるG孤虫症を引き起こす。
その致死率は現時点において１００％である。
ニキビのような症状が出て、じきにG孤虫が体内で増殖し始め、分裂を繰り返しながら爆発的に増える。脳や臓器、筋肉に寄生する事で、視覚や運動機能に異常を来し出す。そして最終的に宿主を死に至らしめる。

感染ルート不明、正体不明（成虫不明）、の謎の寄生虫であり
発症すると外科手術で取り除くしかないが、多少の延命にしか効果はなく、結果的には死に至る。
前記で記した通りに、感染して助かった者はいない。

1８XX年の最初の報告以来、1XX年間における本症の症例として確実なものは世界で僅か７例である。

——その内の5例は日本である。