~桜も舞う~

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服の襟を掴まれたチャラ男は、 鬼の形相の正太郎が怖くって泣きながら、 おしっこを漏らす。 「ごごごご・・・・ごめんなさい!!」 そこに、桜まつりの実行委員会であった、 智也が仲間と共に駆けつけた。 だが、朱璃たちの状況を見て、 智也は呆れた顔する。 「騒ぎが起きたって・・・・聞いて来てみたら、  騒ぎの原因は、お前かぁ・・・・正太郎?」 正太郎は智也たちが駆けつけた事により、 掴んでいたチャラ男の服の襟を放す。 「元を言えば、こいつらが」 智也はお漏らししたチャラ男に近づき、 手を差し出した。 「お前ら、喧嘩を売った相手を間違ったなぁ」 お漏らしチャラ男は立ち上がる。 「昔・・・・こいつ(正太郎)は、  “弘高の阿修羅”って呼ばれて」 智也の言葉を聞いて、 チャラ男たちは震え怯えた。 「「えっ??・・・・あの“阿修羅”!?」」 チャラ男たちは、正太郎に思いっきり頭を下げた。 「正太郎さん!!すみませんでした!!」 チャラ男たちが震え怯えた理由が、 朱璃にはまったく分からなかった。 「えっ・・・・?お兄ちゃん、  高校時代は“弘高の阿修羅”って、  呼ばれていたの!?」 「遠い昔なぁ」 正太郎は何もなく帰ろうとしたら、 智也が正太郎の腕を掴んだ。 智也に腕を掴まれた事に、正太郎は動揺する。 「えっ・・・?!智也くん・・・・どうして?  僕の腕を掴んでいるのかなぁ?」 智也は満面の笑みを、正太郎に見せる。 「正太郎くん・・・・分かっているよねぇ?  こいつら(チャラ男ら)と一緒に、  あっちにある実行委員会の事務所に  始末書を書きに行かなきゃいけないことを・・・・」 正太郎は大暴れして抵抗するが、 大人数の実行委員会たちに担がれ、 事務所まで連行された。 「始末書を書くのが~!!嫌だ~!!」 「正太郎、往生際が悪いぞ!!お前!!中1~20歳まで、  毎年恒例の様に友達と一緒に桜まつりでバカ騒ぎして、  始末書を書いていただろう?  大丈夫だ!!今年の実行委員会の委員会には、  今年の4月に警察の少年課を定年退職した、  “鬼でも泣く”で有名な八郎さんが居るから。  お灸(説教)してもらえ」 と言う男性の名を聞いて、 今度は正太郎が震え怯える。 「八郎さんは~!!嫌だ!!あのおっさん、  マジで~!!説教が長いもんぞ!!」 朱璃と優子は事務所に連れて行かれる、 正太郎を見送る。 数時間後・・・・朱璃と優子が正太郎を迎えに来ると、 実行委員会の事務所の中で八郎にかなり絞られて、 半べそうの正太郎が出た。 「おしゃわ・・・になりました・・・」
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