2人が本棚に入れています
本棚に追加
服の襟を掴まれたチャラ男は、
鬼の形相の正太郎が怖くって泣きながら、
おしっこを漏らす。
「ごごごご・・・・ごめんなさい!!」
そこに、桜まつりの実行委員会であった、
智也が仲間と共に駆けつけた。
だが、朱璃たちの状況を見て、
智也は呆れた顔する。
「騒ぎが起きたって・・・・聞いて来てみたら、
騒ぎの原因は、お前かぁ・・・・正太郎?」
正太郎は智也たちが駆けつけた事により、
掴んでいたチャラ男の服の襟を放す。
「元を言えば、こいつらが」
智也はお漏らししたチャラ男に近づき、
手を差し出した。
「お前ら、喧嘩を売った相手を間違ったなぁ」
お漏らしチャラ男は立ち上がる。
「昔・・・・こいつ(正太郎)は、
“弘高の阿修羅”って呼ばれて」
智也の言葉を聞いて、
チャラ男たちは震え怯えた。
「「えっ??・・・・あの“阿修羅”!?」」
チャラ男たちは、正太郎に思いっきり頭を下げた。
「正太郎さん!!すみませんでした!!」
チャラ男たちが震え怯えた理由が、
朱璃にはまったく分からなかった。
「えっ・・・・?お兄ちゃん、
高校時代は“弘高の阿修羅”って、
呼ばれていたの!?」
「遠い昔なぁ」
正太郎は何もなく帰ろうとしたら、
智也が正太郎の腕を掴んだ。
智也に腕を掴まれた事に、正太郎は動揺する。
「えっ・・・?!智也くん・・・・どうして?
僕の腕を掴んでいるのかなぁ?」
智也は満面の笑みを、正太郎に見せる。
「正太郎くん・・・・分かっているよねぇ?
こいつらと一緒に、
あっちにある実行委員会の事務所に
始末書を書きに行かなきゃいけないことを・・・・」
正太郎は大暴れして抵抗するが、
大人数の実行委員会たちに担がれ、
事務所まで連行された。
「始末書を書くのが~!!嫌だ~!!」
「正太郎、往生際が悪いぞ!!お前!!中1~20歳まで、
毎年恒例の様に友達と一緒に桜まつりでバカ騒ぎして、
始末書を書いていただろう?
大丈夫だ!!今年の実行委員会の委員会には、
今年の4月に警察の少年課を定年退職した、
“鬼でも泣く”で有名な八郎さんが居るから。
お灸してもらえ」
八郎と言う男性の名を聞いて、
今度は正太郎が震え怯える。
「八郎さんは~!!嫌だ!!あのおっさん、
マジで~!!説教が長いもんぞ!!」
朱璃と優子は事務所に連れて行かれる、
正太郎を見送る。
数時間後・・・・朱璃と優子が正太郎を迎えに来ると、
実行委員会の事務所の中で八郎にかなり絞られて、
半べそうの正太郎が出た。
「おしゃわ・・・になりました・・・」
最初のコメントを投稿しよう!