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番外編:浮気発覚?大騒動の巻 3
その日の夜。仕事が終わったら部屋に行くから、と勘太さんに言われたのでご飯を作りながら待つことにした。
エアコンかけていても汗だく。俺はスーツからショートパンツに履き替え、Tシャツに着替え…あれ、しまった。全部洗ってる。仕方ないな、勘太さんのうちに置いているシャツ貸してもらおう。
それにしても、恥ずかしかったなあ。まさか二人がそんな仲だったなんて。僕はカレーを作りながら胸を撫で下ろした。
いやでも勘違いでよかった。勘太さんが来たら、たくさん謝ろう。
それから数時間経って、部屋のチャイムが鳴る。少しだけ緊張しつつもドアをあけた。すると僕の姿を見て、目をぱちくりする勘太さん。
「どしたのそのカッコ」
僕は勘太さんのTシャツを汚さないようにエプロンをしてショートパンツを履いていた。
「今日、暑いから…」
もごもごしながら、その後一瞬沈黙が走る。
「勘太さん色々ごめんなさい」
「…もうそんなに謝らないでいいから、ね、ご飯にしよう」
昨日の勘太さんが嘘のように、いつものように優しく僕の頭を撫でてくれた。思わず胸が熱くなって、ポロポロと涙が出てしまう。
「わ、水樹っ」
勘太さんの体を抱きしめて僕はさらに泣く。
「よかったぁー、僕の勘違いで!勘太さんがいなくなったら僕…!」
「大丈夫だってば、俺が水樹を捨てる訳ないじゃん!こんなに可愛いんだから。それよりさ、俺も昨日、ひどいこと言ったね。ごめんね」
僕が勝手に嫉妬して、約束忘れて、勘太さんは何も悪くないのに。それなのに。
「謝らないでよお、勘太さん」
それから僕が泣き止むまで、ポンポンと背中をずっと撫でてくれていた。
「ごちそうさま!」
カレーを平らげて満足そうな笑みを見せる勘太さん。僕は皿を台所まで下げ、洗い物をはじめた。テレビをつけて見ている勘太さんに背中を向けるような形だ。
すると、後ろからヌッと勘太さんの腕が伸びて来て抱きしめられた。
「びっくりした」
僕は顔を勘太さんの方へ向ける。
「ねぇ何でそんなカッコしてるの」
「へっ」
「俺のシャツでしょ、これ」
「あ、ごめんね!僕の全部洗ってたからさ、借りちゃった」
「それにエプロンなんかしちゃって。ショートパンツもめっちゃ…短くね?」
サイズを間違えたのか、洗って縮んだのかまるで小学生かというくらい生足が出るので、普段は履かないんだけど、あまりに暑くて…
「これだとショートパンツ、履いてないみたいだね、勘太さんの大きいから」
抱きしめていた手がするりと、お尻に移動する。
「ひゃっ、ちょっと…まだ洗い物があるのに」
「あんま、煽らないで。我慢してるんだから」
「へ…」
我慢してるって、我慢してないよね?お尻揉んでるよね?そのうち首筋にキスをしてきて、片手はTシャツの中を弄り始めている。
「や…っ」
「あー、せめて今日はゆっくりしようと思ってたのにな。俺のシャツ着て、生足だして誘ってるんだもん。水樹が悪いんだよ」
僕の顎を持ち、キスをする。すぐに舌が入ってきて体がゾクリとしてしまう。勘太さんのキスはいつも甘いのだ。
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