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「柚?」
「龍、要らない。それは、まだ要らない」
喉が締まってしまう。
喜ぶはずのところで、拒絶している私に龍が困っているのはわかるのに、声が上ずった。
龍を傷つけたくはない。
「ごめん。龍。あのね、ちょっと、なんか、そわそわするの」
「そわそわ?」
「ざわざわ?かな。龍がいないのに、上がるのは、ちょっと、苦手」
まだ私の言っていることはわからないらしく、怒っているのか、困っているようでいる。
どこまで戻って話せばいいのか。
一度、あの事は、私の誤解だったと、説明されている。
龍は悪くなかった。
ただ、あの時の事が、あんまりに衝撃で、理由の分かった今も、一人で、この人の帰りを待つのは、妙に怖い。
「一人で俺の部屋にいるの、変な感じがするってこと?」
「あのね」
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