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「あの人は恋人?」
僕はその質問に首を横に振る。
「先生ですっ・・・あんっ」
言葉が言い終わらないうちに一旦引いた身を勢いよく挿れられる。
そうだ、後ろから責められながら、先生のことを聞かれたんだ。
ガンガン責められながら、身体がいきっぱなりになっているのに質問に答えさせられた。それで半分飛んだ意識の中で、僕は聞かれるまま答えたんだ。
─先生と寝てるの?
はい。
─好きなの?
好きじゃないです。
─なのになぜ寝るの?
それは先生が僕を求めるから。
─求められたら誰とでも寝るの?
それが僕の役目だから。
─役目?
僕は罪で出来た子だから。
その罪を償うためにアルファに抱かれるんです。
僕がそう言った瞬間、後ろで激しく腰を使っていた彼の動きが止まり、冷気のような重い気が漂ってきた。
そして言ったんだ、とても低い声で。
『・・・オレがどんな思いで・・・君から・・・・・・』
その声は小さくて最後まで聞こえなかった。
けれど、僕のうなじに近づいてきた時の声ははっきりと聞こえた。
『そんなに大事にしないのなら、オレがこの身体をもらってやる』
その意味が分からなかった。
ほとんど真っ白になった頭と与えられる激しい快楽に、僕は何を言われ、何をされてるのか理解出来ていなかった。だからうなじがかっと熱くなり、彼の気が流れ込んでくるのをただ気持ちがいいと思った。
あの時と同じように彼は僕を後ろから犯し、ガーゼの上からうなじに歯を当てる。
そして僕はあの時と同じように身体中を熱くし、身を震わせて果てた。
発情期は明けたというのにその余韻を引きずる身体は、その強烈な快感を逃がしきれない。
短く息を吐きながら身を震わせてる僕の身体にまだその身を沈めたまま、彼は僕の身体をひっくり返す。その時左足を抱えあげられ、結合部がより深まった。
「ああっ・・・っ」
快感がまだ燻る身体は敏感で、その衝撃に一瞬気が遠のく。
なのにそのビクビクと痙攣する身体を仰向けにされ、さらに右足も抱えあげられて浮いた腰に体重をかけられる。
もう何が何だか分からない。
発情期では無い頭は飛んではくれず、あまりの快感に頭がパニックを起こす。
「悪いけど、もう少し付き合って」
それから今までに感じたこともないくらいの快感をこれでもかと与えられ、彼がようやく達してくれた時には僕はもう自分では動けなかった。
ずっとイキっぱなしで力が入っていた身体は、もう指一本動かすことも出来ない。
その後のことは全部彼がやってくれた。
でもおかげで思い出した。
うなじを噛まれた時のこと。
それから、その後のことも少し思い出した。
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