4人が本棚に入れています
本棚に追加
/23ページ
先生の伴奏が始まった。
私は歌が好きだ。なぜなら家族だけじゃなくて、聴いてる人みんなを笑顔にすることができるからだ。
ユーモアを言って笑わせるのもいいけど、私にはこっちが向いてるようだ。
少し難しい曲ではあったが、いつも通り歌った。
音も外さず、なんとかいい感じで歌えた気がする。
伴奏が終わって周りを見ると、森くんが涙を流しながら
拍手しているではないか。
え、やっぱ変だあの人。
「どうしたー!?央牙君?今回も彼女の歌はうっとりしてしまうぐらい上手
だったけど、…泣く?体調でもー」
「先生、僕は感動してるんです!」
「そ、そうかあ。晴子さんの歌は彼の心に響いたようですね!」
席に戻ると、
「めちゃめちゃ拍手してるよ、彼。」
と冬子が言った。
「うーん…。」
最初のコメントを投稿しよう!