音楽の時間

2/2

4人が本棚に入れています
本棚に追加
/23ページ
先生の伴奏が始まった。 私は歌が好きだ。なぜなら家族だけじゃなくて、聴いてる人みんなを笑顔にすることができるからだ。 ユーモアを言って笑わせるのもいいけど、私にはこっちが向いてるようだ。 少し難しい曲ではあったが、いつも通り歌った。 音も外さず、なんとかいい感じで歌えた気がする。 伴奏が終わって周りを見ると、森くんが涙を流しながら 拍手しているではないか。 え、やっぱ変だあの人。 「どうしたー!?央牙君?今回も彼女の歌はうっとりしてしまうぐらい上手  だったけど、…泣く?体調でもー」 「先生、僕は感動してるんです!」 「そ、そうかあ。晴子さんの歌は彼の心に響いたようですね!」 席に戻ると、 「めちゃめちゃ拍手してるよ、彼。」 と冬子が言った。 「うーん…。」
/23ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加