王国

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「羽も出せますか?」 たぶん出せます。 「羽よ生えよ。」 私の実感では生えたのかよくわからなかったが、前の3人の目が輝いているのを見て、生えたんだなと思った。 「付いてきてください!王国へ帰りましょう。」 森くんが上の方に向かって飛び始めたので、私も続けて飛んでみた。 横には3人の女性たちが私に寄りそうように並んで飛んでいる。 そしてときどきチラチラとこっちを見てくる。 懐かしい気もしないわけでもない…? でも王国に帰るって、まさかもうこの世界に帰って来れないとかじゃないよね。それはいやだ。 「あの、ちゃんとここにまたすぐに帰って来れるよね?」 「もちろん。この世界の方々にもあなたの家族や友人がいるのは理解していま  すし、今回は1時間程度でしょうが、これからも数時間ほどで帰ってこれる  でしょう。その代わり、僕は毎日あなたと同じ学校に通うつもりです。」 「これからも、って…?」 「あなたは国の王女なので、できるだけ毎日通ってもらいます。」 えっ?
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