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「もしかして、あなたたちが…何かした、とか。」
「はい、ここに王女様が生まれて間もない頃、私たちは王様の命令で
あなたの眠る部屋に入り込み、それぞれが贈り物の魔法をかけたのです。」
「どんな…?」
「私は、綺麗な歌声を。」
「私は、美しい羽を。」
「私は、自由自在に体の大きさを変えられる能力を。」
「歌声には感謝してるけど、どうせなら、オーロラ姫みたいに
バラのような美しさ、とかが欲しかったなー。」
「ええ!でもそれでは妖精になれないですよ?!」
するとオーガ王子も続けた。
「スマイリング王女はそんな魔法がなくとも十分美しい!」
「…もういい。ちょっと言ってみただけ。」
「それなら、行きましょう。みんなが待っています。」
「あ…ちょっと待って、いつもまっすぐ家に帰るから、お母さんが心配するか
もしれないんだよね。スマホ忘れてきちゃったから連絡もできないし。
一旦家に帰って友達のところに行ってくるって伝えてきてもいいかな?」
「ああ。いいですよ。」
「じゃあ、行ってくる!」
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