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休み時間がやって来た。
森くんは急に私と冬子の前にやって来た。
「お名前を聞いてもいいかな?」
「え、ああ、私は城岡晴子。」
「山川冬子です。冬の子と書くよ。」
「冬…。こちらの方が聡明そうだが、間違いないか?」
何やらボソボソと一人でしゃべっている。
「あの、私の名前がどうかしたかな?」
冬に反応した森くんに、冬子が声をかける。
「あ!いいや、何でもない。よろしく。」
そう言いながら、なぜか私の手を取ったかと思うと、
ほっとしたようにニコッと笑って、
小さく「間違いない。」と言った。
森くんがどこかへ行くと、
私と冬子は目を合わせて「変わったかんじの人だねー。」と言った。
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