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その夜、その夜またしても奇妙な夢を見た。
ゴゴゴゴーと何処かでいびきのような唸りを上げ上から何かが落ちてくる感覚。それは決して心地よいものではなく、不快にすら感じるなにかが。
僕はうなされガバっと目を覚ました。あれはウチのトイレじゃないか!?
そう思うと居ても立っても居られなくなった。最近寝不足で頭がボンヤリしていてスッキリしないのはこの変な夢のせいに思える。
そして掃除具を使いお金を落としたらしき
当たりを突いてみると「やっぱりあった!!」
500円玉が便器の水溜りの見えないところにあり、これで変な夢は見なくなる様な気がした。
再び眠りつくと今度は以前京都に行ったときに見た不動明王の姿の人物が雲に乗って現れた。
「トイレに金を落とすなんぞ不届き千万だが、よくぞ気付いてくれた。寺田とかいう女の件はワシに任せておけ」
そう言って、スーーッと光の彼方に消えて行ったのだった。
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