第3話 使命

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 しばらく歩くと、祠のような入口に着いた。その先にいるお父様とは誰なんだろう。レイラは首をかしげた。 「この祠の中に?」 「うん」  シンシアは笑顔で答えた。久しぶりに会えるのが楽しみだ。 「ここにお父さんがいるの?」 「うん」 「シンシアがお父さんって言ってる人、誰だろう」  レイラはシンシアのお父様を思い浮かべようとした。だが、思いつかない。普段誰も近づかない所にいるなんて、仙人だろうか?  2人は暗い洞窟の中を歩いていた。中は素掘りだ。照明はない。装飾もない。シンシア以外、誰も来ることのない場所だ。最後にシンシア以外の人が入ったのはいつだろう。  その時、敵が襲い掛かってきた。黄色いドラゴンと3匹の赤いオオカミだ。 「大地の力を!」  シンシアは魔法で地響きを起こした。4匹はダメージを受けたが、びくともしない。 「グルルル・・・」  レイラは氷の息を吐いた。4匹はダメージを王家、2匹の赤いオオカミは氷漬けになった。 「ガオー!」  赤いオオカミはシンシアに噛みついた。だが、シンシアはびくともしない。 「グルルル・・・」  黄色いドラゴンは炎を吐いた。2人はダメージを受けたが、それでもびくともしない。 「天の怒りを!」  シンシアは魔法で雷を落とした。4匹はダメージを受け、1匹の赤いオオカミは表情が苦しくなった。 「ガオー!」  レイラは氷の息を吐いた。4匹はダメージを受けた。1匹の赤いオオカミが倒れ、残った2匹は表情が苦しくなった。 「グルルル・・・」  赤いオオカミはシンシアに噛みついた。シンシアは表情が苦しくなった。 「ガオー!」  黄色いドラゴンはレイラに噛みついた。だが、レイラはびくともしない。 「癒しの力を!」  シンシアは魔法で自分を回復させた。 「ガオー!」  レイラは氷の息を吐いた。3匹はダメージを受け、2匹のオオカミは倒れた。 「グルルル・・・」  黄色いドラゴンはレイラに噛みついた。レイラは表情が苦しくなった。 「癒しの力を!」  シンシアは魔法でレイラを回復させた。 「ギャオー!」  レイラは氷の息を吐いた。黄色いドラゴンは表情が苦しくなった。 「グルルル・・・」  黄色いドラゴンは炎を吐いた。2人はダメージを受け、シンシアは表情が苦しくなった。 「癒しの力を!」  シンシアは魔法で自分を回復させた。 「とどめだ!」  レイラは炎を吐いた。黄色いドラゴンは倒れた。 「ここにも敵が多いわね」 「最近多いのよ」  シンシアはここ最近、この洞窟に敵がいることを気にしていた。閃光神ルーネもそのことを気にしていた。  その直後、敵が襲い掛かってきた。2匹の黄色いドラゴンと2匹の1つ目のヘビだ。 「天の怒りを!」  シンシアは魔法で雷を落とした。4匹はダメージを受け、2匹の1つ目のヘビは体がしびれた。 「ガオー!」  レイラは氷の息を吐いた。4匹はダメージを受け、2匹の1つ目のヘビは氷漬けになった。 「グルルル・・・」  黄色いドラゴンは炎を吐いた。だが、2人はびくともしない。 「ガオー!」  もう1匹の黄色いドラゴンは雷を吐いた。それでも2人はびくともしない。 「氷の力を!」  シンシアは魔法で4匹を氷漬けにした。4匹はダメージを受け、2匹の1つ目のヘビは表情が苦しくなった。 「ギャオー!」  レイラは氷の息を吐いた。4匹はダメージを受け、2匹の1つ目のヘビは倒れた。 「グルルル・・・」  黄色いドラゴンは炎を吐いた。それでも2人はびくともしない。 「ガオー!」  もう1匹の黄色いドラゴンは雷を吐いた。2人はダメージを受け、シンシアは表情が苦しくなった。 「癒しの力を!」  シンシアは魔法で自分を回復させた。 「ガオー!」  レイラは炎を吐いた。2人はダメージを受け、少し表情が苦しくなった。 「グルルル・・・」  黄色いドラゴンはシンシアに噛みついた。だが、シンシアはびくともしない。 「ガオー!」  もう1匹の黄色いドラゴンは炎を吐いた。2人はダメージを受け、レイラは表情が苦しくなった。 「癒しの力を!」  シンシアは魔法でレイラを回復させた。 「グルルル・・・」  レイラは炎を吐いた。2匹はダメージを受け、表情が苦しくなった。 「ガオー!」  黄色いドラゴンは雷を吐いた。だが2人はびくともしない。 「グルルル・・・」  もう1匹の黄色いドラゴンは炎を吐いた。それでも2人はびくともしない。 「とどめだ! 天の怒りを!」  シンシアは魔法で雷を落とした。2人の黄色いドラゴンは倒れた。 「どうしてこんなに敵が出るんだろう」 「きっと神龍教の影響だろう」  シンシアも閃光神ルーネも神龍教が力をつけてきたからだと思っていた。そして、自分の旅立ちの日が近いだろうと思っていた。  そう考えていると、敵が襲い掛かってきた。2匹の黄色いドラゴンと1つ目のヘビと赤いオオカミだ。 「天の怒りを!」  シンシアは魔法で雷を落とした。4匹はダメージを受け、赤いオオカミは体がしびれた。 「ガオー!」  レイラは炎を吐いた。4匹はダメージを受けたが、びくともしない。  突然、1つ目のヘビはシンシアに噛みついた。だが、シンシアはびくともしない。 「グルルル・・・」  黄色いドラゴンは炎を吐いた。だが、2人はびくともしない。 「ギャオー!」  もう1匹の黄色いドラゴンは雷を吐いた。だが、2人はそれでもびくともしない。 「炎の力を!」  シンシアは魔法で火柱を起こした。4匹はダメージを受け、赤いオオカミは表情が苦しくなった。 「ギャオー!」  レイラは氷の息を吐いた。4匹はダメージを受け、赤いオオカミは倒れた。 「ガオー!」  黄色いドラゴンは雷を吐いた。シンシアは少し表情が苦しくなった。 「グルルル・・・」  もう1匹の黄色いドラゴンはレイラに噛みついた。だがレイラはびくともしない。 「雪の力を!」  シンシアは魔法で吹雪を起こした。3匹はダメージを受けた。1つ目のヘビは表情が苦しくなり、1匹の黄色いドラゴンは氷漬けになった。 「グルルル・・・」  レイラは雷を吐いた。3匹はダメージを受け、1つ目のヘビは倒れた。 「ガオー!」  黄色いドラゴンはレイラに噛みついた。だがレイらはびくともしない。 「癒しの力を!」  シンシアは魔法で自分を回復させた。 「ガオー!」  レイラは炎を吐いた。2匹はダメージを受け、表情が苦しくなった。 「グルルル・・・」  黄色いドラゴンは雷を吐いた。2人はダメージを受け、レイラは表情が苦しくなった。 「癒しの力を!」  シンシアは魔法でレイラを回復させた。 「とどめだ!」  レイラは炎を吐いた。残った黄色いドラゴンは倒れた。 「この先よ」 「どんな人だろう」  あと少しの所までやって来た。だが、敵が襲い掛かってきた。3匹の黄色いドラゴンと2匹の赤いオオカミだ。 「天の怒りを!」  シンシアは魔法で雷を落とした。5匹はダメージを受けたが、びくともしない。 「ガオー!」  レイラは氷の息を吐いた。5匹はダメージを受け、2匹の黄色いドラゴンと1匹の赤いオオカミは体がしびれた。 「グルルル・・・」  赤いオオカミはシンシアに噛みついた。だが、シンシアはびくともしない。 「炎の力を!」  シンシアは魔法で火柱を起こした。5匹はダメージを受け、2匹の赤いオオカミは表情が苦しくなった。 「ガオー!」  レイラは炎を吐いた。5匹はダメージを受け、2匹の赤いオオカミは倒れた。 「グルルル・・・」  黄色いドラゴンは炎を吐いた。2人はダメージを受け、シンシアは表情が苦しくなった。 「癒しの力を!」  シンシアは魔法で自分を回復させた。 「ガオー!」  レイラは氷の息を吐いた。3匹はダメージを受け、少し表情が苦しくなった。 「グルルル・・・」  黄色いドラゴンはレイラに噛みついた。レイラは表情が苦しくなった。 「癒しの力を!」  シンシアは魔法でレイラを回復させた。 「グルルル・・・」  レイラは炎を吐いた。3匹は表情が苦しくなった。 「ガオー!」  黄色いドラゴンはシンシアに噛みついた。だが、シンシアはびくともしない。 「とどめだ! 天の怒りを!」  シンシアは魔法で雷を落とした。3匹の黄色いドラゴンは倒れた。  2人はある部屋にやって来た。その奥には、大きな雷獣がいる。 「お父様、おはようございます」  レイラは驚いた。こんなに大きな魔物は見たことがない。 「えっ、この人って?」 「光の最高神、閃光神ルーネ様」  シンシアは笑顔を見せた。神様をお父様と呼んでいるなんて。レイラは信じられなかった。 「そんな・・・」  2人に気付くと、閃光神ルーネは笑顔を見せた。 「シンシアか、大きくなったな」  閃光神ルーネは幼少期の頃を思い出した。幼少期から度々祠に姿を見せ、たくさん遊び、たくさんの魔法を教わった。 「ありがとうございます」  シンシアはお辞儀をした。いろんなことを学び、一緒に遊んだ閃光神ルーネに感謝していた。 「ついに今年か」  閃光神ルーネは深刻な表情だ。何かを考えているようだ。閃光神ルーネは下を向き、何かを思い出した。忘れてはならない、この世界を守るためにも。 「何のことですか?」 「王神龍が復活する時だ」  シンシアは驚いた。ついにこの年が来たか。度々聞かされたが、まさか、今年とは。 「あの、王神龍が?」  王神龍の事は子供の頃からよく聞かされた。かつてこの世界を作り直し、人間を絶滅させようとした邪神だ。だが、5人の魔獣の英雄によって封印された。作り話だと思われているが、本当にあった話だ。 「ああ。そして、その時、再び5人の魔獣の英雄が現れると言われているのだ」 「は、はい」  シンシアは真剣にその話を聞いていた。何か決意を決めているようだ。 「そして、その中に、シンシア、お前の名前もあるのだ。覚悟はできておるな?」  閃光神ルーネは真剣な表情だ。閃光神ルーネがシンシアを引き取ったのは、世界を救う英雄となることを知っていたからだ。その時までに多くの事を教えて、やがて来る王神龍の復活に対抗するためだ。 「はい。できております」  シンシアはそのことをよく知っていた。自分は世界を救う存在。いつの日かその時が来る。覚悟はできていた。だが、今年だとは。 「その4人の仲間とは、リプコット国、サイカシティに住むジーダ・デルガド、ゴルドの国、シナの地に住む藪原太一、ゴルドの国、アヅマの地に住む那須野豊、リプコット国、インガーシティに住むダミアン・クレイマーだ」  閃光神ルーネは他の4人の事を知っていた。彼らを探し出し、彼らと共に世界を救えと度々言ってきた。そして今、その時が来た。今こそ、仲間と共に立ち上がる時。 「シンシア、お前は運命を背負って生まれてきたんだ」 「私はわかっていた。だから私は、父のような存在としてお前を見守ることにしたのだ」  閃光神ルーネは真剣な表情だ。ここまでシンシアを育てたのは、世界を救う英雄となる存在だからだ。 「かしこまりました!」  シンシアは決意を固めた。自分は世界を救う運命を背負って生まれてきた。今こそその力を発揮する時だ。4人の仲間と出会い、世界を救わねば。 「ならば、向かえ! 友に旅をする4人の仲間と出会い、世界を救え!」  その夜遅く、シンシアは夜空を見ていた。いよいよこの時が来たんだ。 「シンシアって、まさか、こんな運命を背負って生まれてきたなんて」  シンシアは横を向いた。レイラがやって来た。レイラはなかなか眠れずに起きていた。 「でも、私、知ってたの。お父様から度々聞かされて、いつの日か復活する時が来るから」  シンシアは笑顔を見せた。必ずこの世界を救う。それが自分の使命だ。世界を救ってその名前を刻むんだ。 「ふーん」  レイラはじっと見ていた。本当にシンシアはその名を刻むんだろうか? 「いつの日か、私が英雄になるんだ」  シンシアは夜空を見た。雲一つなく、星々がよく見える。果たして、4人の仲間はどこにいるんだろう。 「シンシアがその名前を歴史に刻むんだね。すごいね」 「ありがとう」  シンシアは誓った。必ず世界を救ってみんなの未来を守るんだ。  レイラは沈んだような表情をしている。何かに悩んでいるようだ。その表情を見て、シンシアは心配そうな表情を見せた。 「寝ないの?」 「うん。ここ最近変な夢ばかり見るんだ」  シンシアは不安になった。ここ最近同じ夢を見る。自分が変な奴らに捕まえられて白い龍の生贄に捧げられる。誰もその理由を知らない。やがて自分の身に起こるんじゃないのかと思い始めた。 「ふーん」 「誰もその理由がわからないんだ」  レイラは下を向いた。ここまでわからないと誰も信用できなくなってきた。彼らも奴らの仲間なんじゃないかと思い始めた。だが、みんな仲間じゃないと言っている。本当だろうか? レイラは疑い深くなってきた。 「へぇ。大丈夫?」  シンシアはレイラの事が気がかりになった。大丈夫だろうか? その夢が現実に起こらないだろうか? 「大丈夫だよ。私は負けないよ」  レイラは笑顔を見せた。だが、ぎこちない。やはり悩んでいるみたいだ。 「そう」  シンシアはレイラを心配そうに見ていた。 「さてと、そろそろ寝ないとね」 「おやすみ」 「おやすみー」  レイラは寝室に戻った。シンシアは夜空を見ていた。自分とともに世界を救う英雄はどこにいるんだろうか? いよいよ明日は旅立ちの日。必ず世界を救ってこの町に戻るんだ。シンシアは決意を新たに、必ず世界を救うと星空に誓った。  シンシアはその時知らなかった。明日、レイラがとんでもない目に遭う事を。
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