2人目

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2人目

 いつもの窓側の席に、私は座った。一つのことを長く続けるのが苦手で、いいえ、すごく嫌いで、趣味、恋人、住まい、何でもすぐに変えてきた。いつも違っていたい。流れていたい。それが私の性格であり、人と違うことは昔から理解していた。そんな私が唯一繰り返し訪れる場所。それがこのレストランだった。 「ミートドリアでございます」 可愛らしい店員さんが食事を運んできた。会釈をし、去っていった彼女の後ろ姿をチラリと盗み見る。私より15歳くらい下かしら。このレストランの従業員に“お一人様縛り”はない。きっと格好良い彼氏でもいるのだろう。何年も交際を重ねた上で、結婚するのかもしれない——ああ、想像しただけで耐えられない。一人の人間と何年も交際を続ける?頭がおかしくなってしまう。  私はこめかみを押さえ、ため息をついた。それは私のこの奇妙な性格自体に対してのような気がした。
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