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「…っ!」
そんな恐怖の中で、押さえつけられている
ママとパパと目が合った。
すると…
キィーン
と耳に超音波が響く。
『カーミラ、逃げろ!』
『カーミラ!声を出さずに逃げて!お願い!』
耳に届いたパパとママの超音波。
ニンゲンには聞こえていないの?
でも私は恐怖で足が竦んで動けない。
ガタガタと体全体が震える。
ママとパパ…今から何されるの?
「…何も答えないか」
「こいつらは異端者だ。
もういい、殺してしまえ」
殺す…?
なんで?ママとパパ、なにかしたの?
どうして?殺しちゃダメだよ。殺さないで…!
命には感謝しないとって…!
パパはいつも言ってたよ!
嫌がることをしちゃダメだって…!
ママはいつも言ってたよ!
また1つ、耳にキーンと鳴る。
『カーミラ…パパとママは…』
『あなたを愛しているわ』
パパとママは超音波を出して、
こちらを見て笑った。
「ま、ママ!パパ!私も…」
バツン…ギュルルルッ…
「愛して…」
ドスン…!
プシャッ!
「…っ」
ようやく声が出ると思った刹那、
私の瞳に血飛沫が飛び、
目の前が真っ赤に染った。
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