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右に曲がれば非常口がある、そこから降りれば…と曲がる際に手すりに手を掛けた時、
___ガコンッ
その手すりが音を立てて外れたのだ。
体重を手すり側にかけていたせいで、重力に逆らうことなく下に落ちていく体。
「おいッ!!」
監視の男が助けようと手を伸ばすけど、頭から落ちたせいで手を伸ばしても届かず空ぶった。
喧騒も動きも何もかもがスローに見える。
あぁ、私このまま頭落ちたら死んじゃう。
ぽろりと目から涙が零れ落ちた気がした。
___どうしてこうなった?
___なんでこうなった?
「ははっ、最悪」
意識を失う前、脳裏に過ったのは最悪にもあの妹の顔だった。
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