第1章~空色の憂鬱

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 砂漠の大陸、ジャルバーラ あたりは、砂山ばかりの急斜面が広がるばかりで たまに見えるはサボテンのみ。 一歩、また一歩、歩くごとに砂にズボズボと足を とられ、まるで進んでいるのかがわからない 錯覚に陥っていた。 太陽は、ちょうどてっぺんにささかかっており 砂漠では、一番暑い時間帯のはじまりであった。 ジリジリと、焼けつきそうな日射しに ボロボロな茶色のローブをまとった黒髪の少女はとうとう、膝をついてしまった。 「あぁ……もう、ダメ……」 だんだんと砂漠の砂に埋まれていく黒髪の少女。 ただ、少女の至近に腰をおろす者がいた。艶々した空色髪・青い瞳に白衣をまとった一人の青年である。 その青年の不思議な雰囲気や瞳を見、少女は薄れゆく意識の中で暖かい安心感につつまれた…… 『あぁ私は、たぶん助かるのであろう……』 少女は、なぜだかそう思ったのである。
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