17 relation Ⅱ

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「なあ、何があったの?」 「…おかしくなったの」 「何が?」 「体が…変なの」  どういうことだ? 「いつから?」 「陽平に触れられてから、時々。でも、昨日からもうなんか、大変で」 「どんな風に?」 「そんなの…言えないっ」  もしかして、一昨日の俺と同じ?男は単純だし、スッキリする手段があるけどな。   「栞、それたぶん、治してあげられるの俺なんじゃないの?」 「それだと…体だけみたいじゃない?」  それが理由で苦しんでたのか? 「気付けば陽平のことを考えてる。それは良いの。前もそうだったから。でも、この何日かは違って…」  俺だって同じだ。 「体もなんか、そんなときおかしくって…」  それは、おかしいのかな? 「そんなの知られたら…こんないやらしい私のこと、陽平は嫌でしょう?」 「いやらしいと思わないんだけど。全然」  栞に近づいて、抱き締めた。 「たぶん、栞を楽にさせてあげるのは俺だけだから。触れるよ。言ったじゃん。初心者にはあまり向かない方法って。わからないから、戸惑うだけだ。おかしくないし、俺はそんな栞を嫌だと思わない」  栞の目は真っ赤だった。たぶん泣いただけじゃなくて、眠れなかったんだろう。  少し熱をもったまぶたに口づけた。今日の栞は少しだけ幼く見える。  唇に長く触れた。触れた栞の身体が熱い。すぐに、短く浅い呼吸になる栞に感じたのは、苦しいくらいの愛しさだった。 「栞、脱いで。俺にはこれ、無理」  ファスナーや腰ひもがついたワンピースは、上手に脱がせる自信がなかった。  後ろのファスナーに手をかける栞に気づいて、手伝おうとすると栞が呟いた。 「…カーテン閉めるの忘れてた」  俺が立ち上がってカーテンを閉めている間に、栞は衣服を脱いで、タオルケットにくるまっていた。俺も色々準備をした。今日は箱ごと持ってきてある。  昨日よりも、緊張も栞を求める気持ちも段違いに強い。 「怖かったり、痛かったりしたら言って」 「大丈夫」 「体は平気?」 「平気じゃないけど、理由がわかったから、良いの。陽平に触れて欲しかった。早く、陽平のものになりたい」 「素直になれたの?」 「陽平の声と温かさを感じたから、落ち着いたみたい。もう、どうしよう。すごく、好き。陽平が好き」
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