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私が見送る表くんの背中が、徐々に小さくなっていった。
と、思ったら、また背中が徐々に大きくなってきた。
いや、こっちを向いて歩いているから、正確には背中じゃなくてお腹か。お腹が徐々に大きくなってきた。……それ、太ったみたいじゃんか。
そんなことはどうでもいい。一体どうしたのだろうか。
「どうしたの?」
私の小さな声がぎりぎり届くくらいの距離まで表くんが来た時、私は聞いた。
「本当に俺が帰ると思った?」
「え? 思ったけど……」
「か弱いお嬢さま一人残して帰れるわけないだろ」
「か、か弱いお嬢さまって……私のことバカにしてるでしょ」
「まあまあそんなカリカリするなって。幼馴染なんだから」
幼馴染ではない。家が少し近いだけだ。
しかし表くんとの会話で不安が和らいだのは事実だ。そこまで言及するのはやめておこう。
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