彼女の不安の理由

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「デビューからの2年間で心身が疲れたと考えるのが一番自然じゃないですか」 「まず我々も初めはそう考えました。しかし忙しさを比較するなら、正直、デビュー当初の方が過密だったのでそれはないかと」 「いつからですか?」 「我々が認識しているだけで、だいたい3ヶ月前ぐらいからです」 「⋯⋯3ヶ月前。僕が笑実に最後に会ったのが半年前ですし、それ以降、何度かメールはしましたが、特段変わった所はなかったと思います」 「そうですか。もし何か気付くことがありましたらご連絡下さい」  3ヶ月前の笑実の身に何があったのだろう。  佐竹さんは、仕事に支障があることよりも笑実自身が心配なんです、と、最後にポツリとこぼして帰っていった。  きっと八方手を尽くした後で俺の所に来たのだろう。
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