3.ひろみ出発

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 ひろみがいないこの状況は、何だかキャンプにでも来たようなワクワク感があった。  三姉妹もどこかソワソワしているような、張り切っているような様子である。 「さあ、早めに晩ごはん食べるか」 「パパ、シート敷いて床で食べていい?」  桃が足にしがみついて見上げてくる。  そう言えばひろみが時々そうしてるって言ってたかな。  家でもピクニック気分になれて楽しいらしい。  でも今はちょっと面倒だな。   「明日からパパ一週間もお休みだから、また今度やろうな」 「えーっ」  口を尖らせる桃に桜が寄って、「パパだから仕方ないでしょ」と声をかけている。  むっ。何だか、パパだから仕方ないとか言われると嫌な気もする。 「わかった、明日やろう! 明日の夜な!」 「本当に? やったあ! 約束ね!」  桃はにっこり笑顔になって、それで納得したようだ。  ふう、ひとまずこの場を切り抜けられたか。  たけしは、やっぱり少し面倒だなと思いつつも、子どもの扱いなんて簡単だなとも思う。  ひろみの用意したご飯を食べようとダイニングの机を見ると、なにやらスケジュール表のような紙が置いてあった。  たけしは、また紙かよ、と思う。そんなに心配しなくてもいいのに。  それを端によけて、ご飯を食べる。  ご飯の後はみんなでお風呂に入った。
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