5.月曜日 前半

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「あはははっ」  鬼ごっこと間違えて逃げ回る花を捕まえて、服を脱がせる。代わりのトレーナーを着させようとすると、花がたけしから服を奪い取った。 「じぶんで!」 本当にできるのか?  と思いながらも、たけしはしばらく見守ってみる。  花は服をかぶってもぞもぞしていたが、さりげなく手を貸すとやっと頭が出た。 「すごいでしょ!」  にんまり笑った花の服は、見事に後ろ前だった。これならパパが着せた方が遥かに早かったじゃないか、とは言えない。 「花、すごいなあ」  誉めて、服を着直させる。  花はまた得意気なあの顔でニヤッと笑った。  やれやれと立ち上がって、ダイニングテーブルを片付ける。朝一番に片付けたはずの流し台には、再び四人分の食器が溢れていた。  「遊ぼう」とまとわりついてくる花に録画した子ども番組を見せている間に、半分やけくそで洗い物をする。  ホッと一息つき、花の隣に座ったとたん、 「ピーッ」  洗濯機がたけしを呼んだ。
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