2.はじまり

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 二枚目の紙に書いてあったのは、何やら恐ろしい内容だった。 ※ 次は私がたけしに請求する金額です。 内訳 家事代行サービス月収18万円 ベビーシッター代金 月108万円 18万+108万=126万円 126万円÷2=63万円 【たけしが私を無償で利用している代金】 月63万円  以上により、たけしが私に63万円支払ってくれたなら、その中から生活費13万円を支払うことにいたします。  二枚目はそれで締めくくられていた。  なっ……何だこれは?!  たけしは焦る。 「何なんだよ、これ」  ひろみは相変わらず洗い物を続けながら、たけしを横目で見る。 「何って、そのままだけど。家事はずっとしてるわけじゃないから時給じゃなくて月収でいいかなって。平均月収がそれくらいなんだって。土日も働いてるんだから、平均月収くらいもらう権利はあるよね」  ぐっ……  それにはもう、何も言い返せない。 「じゃ、これ、ベビーシッター108万?! 高すぎじゃん??」 「あら、安く見積もったのよ。時給1500〜2500円ってなってたから、一番安い1500円✕二十四時間✕日数でちゃんと計算したんだから。それも、花一人分だけよ。お姉ちゃんたちのは入ってないんだから安いもんでしょ」  そこで洗い物が終わったらしいひろみは、手を洗ってエプロンをはずす。
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