青魚

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「鈴木さーん、鈴木さーん。聞こえますかー。鈴木さーん」 知らない声が聞こえた。 その声は、次第に鮮明になっていった、 「鈴木さーん。聞こえたら手握って見てください」 青志は、なんとなくやってみた。 己の意思というよりは、反射に近かった。 「反応ありました」 看護婦や医師たちの足音が、止めどなく青志の耳に響いた。 生き返ったのか。
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