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「くそっ、はあ、はあ」
相次ぐ魚介類の訪問。
青志の気力、体力ともに消耗が激しかった。
未だかつて、ここまで息を切らせたことはなかった。
なんだか、息もし辛くなってきていた。
肩での呼吸が止まない中、もう一つ止まないものがあった。
ピーンポーン、ピーンポーン
「うるさい、もうさんざんだ」
青志は身を縮こめて、耳を塞いだ。
訪問者は具体的にはわからないが、大体のところでは予想ができていたからだ。
ピーンポーン、ピーンポーン、ピーンポーン
今度はしつこかった。
油汚れよりも頑固そうだった。
青志はダメ元で、モニターを覗いてみた。
やはり誰も映ってはいなかった。
苦痛だとはいえ、誰が来たのか気にならないわけではなかった。
ゆっくりと玄関扉にチェーンを掛けて、開いた。
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